未管理職

■ 未管理職

【当人事制度における定義】
管理職を目指す努力義務を持つ者として雇用契約をしたが、実際には未だ管理職になっていない者の総称。

【備考】
いわゆる正社員・正職員は、いずれ消え去るべき社会通念との考え方を前提とする、当人事制度独自の概念。
あくまでおしなべて言えばの話だが、、、
「長期雇用フルタイム時給労働者」「臨時従業員」「パートタイマー」に比べたら高い賃金を得ている上、いずれ管理職昇格の可能性も保障されているにもかかわらず、法律上は一般従業員の枠組みに入っているとの根拠により労組結成権を持ち、時には経営に対し対抗するにもかかわらず、「長期雇用フルタイム時給労働者」「臨時従業員」「パートタイマー」を労働者として積極的に労組へ取り込んであげなかった過去の印象のある実に中間点な立場が、ともすると甘えを生じさせてきたと私は解釈している。この甘えの構造は、結局のところ人件費の大きさで経営を圧迫し、中高年の大量リストラを招くという不幸をもたらしたと私は思う。この不幸を繰り返さないために、上述のように、「いわゆる正社員・正職員は、いずれ消え去るべき社会通念との考え方」を私は推進する。
が、急に消え去ることはないと予想するため、当人事制度においては、いわば過渡期の暫定的処置として「未管理職」という区分を設け、法律上は一般従業員としての権利を守りつつ、管理職を目指す努力義務を持つ者として雇用契約をして、「長期雇用フルタイム時給労働者」「臨時従業員」「パートタイマー」に比べたら高い賃金を得ているだけの貢献をしてもらう。
ちなみに、私は米国の大企業と一緒に仕事をした経験があるが、たとえば彼らの通念を前提にすれば、参考図のような区分設定は実に珍妙なはずで、「なぜ、単に使用者側と労働者側という二つの区分だけで済ませることができないのか?」と首をかしげることだろう。が、何も米国を引き合いに出すこともなく、日本においても法律上、この二つの分け方は明白である。それにもかかわらず、上述のような中間的な立場が発生したのは、いわゆる正社員・正職員という通念が原因だと私は思う。
なお、「いわゆるフリーター」は、「いわゆる正社員・正職員」へのいわばアンチテーゼとして発生したと私は解釈している。