考課

■ 考課

一般で言うところの「考課」と同じ意味。人事制度において社員・職員に対して人事制度上の評価を加えることを言う。固有の定義はしていない。

ただし、人材育成主義の当人事制度においては、図のように、「考課」はあくまでも人材育成のPDCAサイクルの「C」に位置づける。単なるチェックポイントなのだ。だから、人事制度を組み立てる上で、最初に「考課の基準」を考えてはならない。最初に考えるべきは、「人材育成の基準」であり、その内訳が「P」の内容であるところの「仕事の設定」および「求めたい能力の提示」である。「仕事の設定」とは具体的には「作業項目一覧表」であり、「求めたい能力の提示」とは具体的には「基礎能力開発基準(一覧)」である。

ともかく、少なくとも人材育成主義の人事制度においては、「考課のための考課」となることは何がなんでも避けなければならない。
そのためには、制度について検討する段階から教育担当者が参加することが必須条件となる。人事制度の担当者だけで走ってはならない。

なお、上記の考え方を前提に、当人事制度においては、いわゆる「考課者訓練」や「考課者研修」という名称は、特段意味を持たなくなり、そうした呼び方も不要となる。これについての説明はパート4セクション4「人事制度に関する管理職研修」を参照のこと。


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