セクション1

■セクション1「当コース開講の趣旨」

当コースは、一つ前のコース000700「社員教育の定義とポイント」のセクション3-3にて触れた「基礎能力開発基準一覧(MM式)」を例示するためのものである。
ついては当コースの前に必ずコース000700を受講すること。

さて、基礎能力開発基準一覧(MM式)のポイントを確認する。
この一覧は、組織が組織メンバーに求めたい能力を定義し組織内に公開すれば、それ自体が「望ましい姿になってもらうための働きかけ」つまり社員教育となるという考え方を大前提に、
1)「社員(または職員)がこういう基礎能力を開発
してくれたらいいなあ・・・」との希望に基づく
想像を働かせて作成すること
2)職務や職種に関係なく適用できる基礎的な能力
(共通能力)として作成すること
3)なるべく細目的に作成すること。
(この細目的に作成することが特に重要なポイントとなる)
4)個々の能力(細目)の名称と定義を文書化するこ

5)一般に性格的(人格的)な要素と思われるもので
あっても、能力としての記述に言い換えること
6)必ず組織内で公開すること
7)各人が全項目(細目)を達成することは理想だ
が、必須の義務というわけではない旨、強調する
こと
8)各人の具体的な役割分担・作業項目を伝える手段
は、別途、職務分掌マニュアルが担うこと
以上がポイントである。

なお、次セクションにて例示する一覧は、「当コースの講師である私が、もし或る組織の最高責任者(もしくは人事教育の責任者)ならば、組織メンバーがこういう基礎能力を開発してくれたらいいなあ・・・」との仮定に基づき私自身が作成したものである。

受講者が所属する組織が作成(もしくは承認)する場合は、実際に組織運営か人事教育に責任を持つ立場の人が行うべきものである。当り前のことだが、念のため確認しておく。
当一覧は、人事制度においても有効活用される。詳しくはコース000070「人事制度の構築と運営・運用の方法」を受講下さい。
なお、ここでいう基礎能力とは、働く人、つまり社会人としての基礎能力であるゆえ、「社会人基礎能力」や「社会人基礎力」などと呼んでも構わない。
では、さっそく次のセクションにて、基礎能力開発基準一覧(MM式)を具体的に例示する。


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