■セクション1「当コース開講の趣旨」 問題解決研修
官民業種にかかわらず、組織運営・業務運営を続けていけば、様々な問題が発生すると思う。そのため、組織のメンバー、特に経営者・管理職等のマネジメント層は、問題解決に向け日々努力を重ねていらっしゃることと思う。当コースはマネジメント層を対象に、組織的な取り組みとして問題解決に当たる際の参考用として※1、問題という概念の定義を明確にした上で、問題解決の共通ステップを説くために開講する。
ここでいう「問題解決の共通ステップ」とは、「組織運営・業務運営の上で発生する問題ならばいかなる問題に対しても適用すべき」と私が考えるところの、いわば最大公約数的な「問題解決へ向けてのステップ」のことである。※2
なお、実際に問題を解決するためには、まずは担当者の意志・意欲・根性・勇気そして誠実さ等の精神が必要である。当コースでは、これ以上触れないが、こうした精神がなければ問題解決のステップを学んでも問題解決は捗らないことを冒頭に確認しておく。では、次のセクションから本題に入る。
※1:
組織的な取り組みとして問題解決に当たるのと、個人的な取り組みとして問題解決に当たるのでは、趣が異なる。組織運営学科の当コースではあくまでも組織的な取り組みとして問題解決に当たる際の参考用とする。
なお、もし、組織の問題なのにもかかわらず、個人にすべて押しつけるような形で解決をしなければならない場合があるならば、それ自体が問題と言える。やはり、組織は組織力を発揮してこそ組織と言える。
※2:
いわば最大公約数的な問題解決ステップであるゆえ、官民業種、国家や社会体制にかかわらず、参考にして頂けると思う。