■セクション5「まとめ 共通マニュアルのポイント」
以上、あくまでも を補足するコースとして共通マニュアルについて述べた。次に、まとめとして、共通マニュアルのあり方についてポイントを復習する。
ポイント1.共通マニュアルとは、職務の違いに関係なく行わなければならない仕事を、一冊のマニュアルにまとめたもの。
もしくは、誰が使おうと同じ手順や注意点を守るべき機器・道具・施設・設備・コンピュータ等の取り扱いマニュアルである。
ポイント2.職務分掌マニュアルと共通マニュアルは、組織全体から観ると、仕事の情報媒体として、互いに補完する関係とする。
ポイント3.補完する関係とは、情報が片方になくとも、もう片方にある、という関係、そして、情報の重複がない関係である。
ポイント4.共通マニュアルはタイプに関係なく、個々の職務分掌マニュアルとは別の独立したマニュアルとなる。
ポイント5.共通マニュアルの作成・配布・改訂・回収等の管理は、その共通マニュアルのテーマとなっている事柄について組織を横断して取り決める部署が責任を持つ。
ポイント6.共通マニュアルは、必ずしも組織内で作成すると限らず、一般に流通している情報をそのままマニュアルとみなすことが可能な場合や、メーカー等の外部組織が丸々作成したものをそのまま利用することが可能な場合もある。
ポイント7.職務分掌マニュアルと共通マニュアルの2つを編集して合体し一つのマニュアルへと合併してはならない。
ポイント9.共通マニュアルの基本構成と仕様は、 に記載される職務分掌マニュアルに準じる。
ポイント10.職務分掌マニュアルの主な構成要素である作業手順書の書式は、コース000032「作業手順書の作成・事例編」で示す書式の通り。
ポイントは以上であるが、とにもかくにも、着手の順番はさておいても、コース000030で解説する「職務分掌マニュアル」の整備を行うこと。いくら共通マニュアルによって共通で行うことが分かっても、各人の役割分担と責任・権限が不明では組織運営・業務運営は円滑にいかないと思う。
それでは、また別のコースでお会いしましょう!